土木建築などの構造物でも、ヨーロッパでは各地で古都の景観が保たれ、住居ですら一〇〇〇年以上も前のままで、内装だけを変えて使われてきています。日本は二〇〜三〇年たつと街並みが変わってしまうほど変貌しています。日本は生活基盤の整備が遅れていましたので、これまではいろいろな建設事業が盛んに進められてきましたし、不景気になると、その分野に多額の公共投資を行うことによって刺激を与えてきましたが、それが自然や都市の景観を壊し、建設に必要な骨材、セメント、木材などの採取で自然破壊を起こし、リプレースのために排出する膨大な建設廃材、廃木材、残土などを受け入れる処分地もなくなって、その種の事業も曲がり角にきています。各国の建設系廃棄物の実態調査を行ってきましたが、ヨーロッパでは一般住宅でさえ、まず屋上に開口部を設け、内装廃材を屋上に吊り上げてシュートで道路に待機しているトラックに移し、空になった屋内に逆ルートで新しい内装材を入れて近代的な生活ができるようにしています。それは資材や廃棄物を最小にして、快適な生活をするための知恵として定着しています。