一流のキャリアと才能に恵まれた強者であるRさんだからこそ、言えることかもしれない。お受験ママたちの多くは、子どものお受験ほど結果をはっきりと出せる場をほかに持っていない。自己実現のチャンスもほとんどない。お受験を経験して「あんなに一生懸命がんばったのは、私自身生まれてはじめて」という母親たちはいっぱいいる。だから厳しい受験に備も「子どものため」「マイナスにはならないはず」と納得させ、かすかに心の中でささやく「自分のエゴのために子どもを走らせているのではないか」という声に耳をふさいでいるのが現状なのだから。「息子にやらせてみて、小学校受験のための準備はすべて『必要悪』だと思いました」というRさんの意見に「もっともだ」と頷くのと同時に、そこまで割り切れずに不安ととまどいの中で子どもを受験に駆り立ててしまう、他の大勢のお受験ママたちの顔が目の前にちらついた。
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